観光学ドットコム ロゴマーク 大阪観光大学 観光学部
ホテル・ウェディング最前線
編集・解説 大阪観光大学 観光学部助教授 住木俊之

専門は、ホテルを始めとするホスピタリティ組織におけるマーケティング論・教育論。ホテルの実務知識とホスピタリティ実務者養成にたずさわってきた経験を活かして実践的な教育・研究を行う。
「週刊ホテルレストラン」編集委員、財団法人日本ホテル教育センター客員研究員、日本観光研究学会理事

ホスピタリティ・マネジメント・ネットワーク(個人ホームページ)

取材協力 ハイアット・リージェンシー・オーサカ ハイアット・ウェディング ウェディングジョブドットコム
第6回 フラワーコーディネーター
インタビュー ハイアット・リージェンシー・オーサカ ベイフローリスト ハンナ 薗みのりさん

私は、フラワーコーディネーターとして、式場・披露宴の装花、花嫁のブーケをはじめ、ホテル館内のフラワーアレンジや客室のお花やグリーンのコーディネートを担当しています。花は、日常とは違う特別な雰囲気やお慶びやお祝いムードを表現する上で欠かせないもの。アレンジ次第で、その場の雰囲気はまったく違った印象になります。とくに披露宴やパーティの装花は、その場の印象だけでなく、気品や風格を表すもの。そういう意味で、フラワーコーディネーターは、そのホテルの信頼やサービスの質に関わる重要な役割を担っているといえます。

通常、ウェディングの装花の場合、直接お客様と打合せをしながら、そのイメージやデザインを決定します。好きな花というのは、好きな色と同じで、人それぞれに「何となく好き」という好みがあります。打合せでは、花に限らず、インテリアやファッションなどいろんな話しをしながら、お客様の好みを引き出すようつとめます。また、ブーケの場合、ウェディングドレスの生地やイメージ、新婦の身長・体型、さらに挙式の規模やテーマまでトータルに考え合わせながら、その方にふさわしいスタイルをデザインします。

プロフィール

「花」と「ものづくり」が好きだったことから、短大卒業後、専門学校へ。ハイアットのフラワーコーディネーターとなり5年目。人の心に残る美しさを表現することが、創作のこだわり。

タイムテーブル

9:00
納品された花を入念にチェック。式場装花のセッティングを行う。

10:00
挙式を控えた新郎・新婦と披露宴のフラワーコーディネートについて打合せ。

12:00
昼食。通常は1時間。週末は、婚礼に使う花の納品と接客が重なるため、食事時間は30分程度。

13:00
婚礼が終了した会場の撤去作業。高砂席の装花をお持ち帰り用にラッピングする。

15:00
接客・打合せ。新婦のブーケについて、衣装の写真を見ながら相談。

17:00
スタッフミーティング。各自の業務スケジュールの確認と調整。納品状況の報告など。

18:00
館内ロビーのフラワーアレンジやメンテナンス。終了後、明日の婚礼準備を進める。

20:00
退社。


自分が考え、作り上げたブーケによって、花嫁さんのしあわせな笑顔を飾ることができる。それが、フラワーコーディネーターになりたいと思った理由であり、この仕事のやりがいです。ホテルの通路で、自分の作品ともいえるブーケを手にした花嫁さんを見るたび、「ああ、この仕事に就いてよかった」と実感します。

フラワーコーディネートというと、よく優雅なイメージを持たれますが、実際には、汗水流して動き回る体力勝負の仕事。大きな花瓶や花の水揚げ用のバケツなどの運搬などは、まさに力仕事。すごく腕力がつきますよ(笑)。でも、そんなハードな面はあっても、この仕事が好きだと思えるのは、そこに、“ものづくり”の楽しさがあるから。自分が思い描いたイメージを、大好きな花を使って、カタチにしていく喜びは何ものにも代え難いですね。


写真ハイアットの装花は、ホテルのイメージと同じく、モダンでスタイリッシュなアレンジが特徴です。たとえば、テーブルコーディネートに使用する花は、1〜2種類。1色か同系色でシックにまとめることが多いです。そんなハイアット流のコーディネートは、自分自身のテイストにとても近いので、自分の感性やセンスを100%発揮できます。

フラワーコーディネーターは、花を使って、お客様をおもてなしするホテリエであるとともに、花によって空間や人のイメージをさまざまに表現するクリエーター。だから、仕事を心から楽しむためには、自分のテイストにマッチした就職先・ホテルを選ぶことも大切だと思います。



次回 12/20 は「コスチュームアドバイザー」をお送り致します。