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観光学ドットコム、観光学入門第7回、丹治朋子非常勤講師 [登場人物]
川原明日美(かわはら・あすみ)
大阪明浄大学観光学部1回生
西山 浄(にしやま・きよし)
大阪明浄大学観光学部1回生
丹治朋子(たんじ・ともこ)
元大阪明浄大学観光学部専任講師


こんにちは。深刻そうな顔をしているけど、何か悩みごとですか?

先生、こんにちは。

悩みというわけではないですが、、、。

どうしましたか?


この間、バイト先でパリから日本に遊びに来た人と出会って、いろいろ話したんですよ。そしたら、「日本人はパリでよく見かけるけどみんな買い物ばかりしていて、現地の人との交流なんて考えないみたいにみえる」って言われてショックを受けたんです。

それで、そういえば、ブランド品目当てで海外に出かける日本人が多いことを思い出して、世界のいろんなところでこういう風に思われているのかなぁって、なんていうか、もやもやしているんですよ。

日本人の行動って購買行動も含めて確かに目立つみたいで、海外でいろいろと話題になりますよね。
 そもそも、観光者の心理的特徴は、「緊張感と解放感という相反するものの同時の高まり」だと説明されています。慣れ親しんだ土地を離れて見知らぬところに出かけるのは緊張するものですよね。道がちゃんとわかるだろうか、怖い目にあわないだろうか、と。その一方で、日々のしがらみから解放されて、のびのびした気分も味わうことができます。これが開放感なのですが、この開放感が「旅の恥はかき捨て」というような行動をとらせたり、普段よりずっと多くの買い物をさせたりします。
 それで、先ほどの話、日本人は旅先で買い物ばかりしているイメージがあるというのは、やはり否定しにくいようです。日本人観光者が海外旅行で買い物に使う金額は、他の国に比べて非常に高いそうです。そして、「旅の恥はかき捨て」型の集団行動をとる人が多いものですから、これらを揶揄して外国のある新聞では「Open Wallets, Close Minds?」と書かれたことがあるんですって。財布は開くけど心は閉ざしていると。
 これを行動心理学から探ると、こういうことです。日本人に限らず、海外旅行では、言葉が通じないとか、習慣が違うというようなことで非常に高まった緊張をほぐすために、「仲間であること」を強調する言動をとる傾向があります。それが仲間同士で固まって周りの人に迷惑をかけるような行動につながってしまいます。そして、買い物というのは、ごく簡単なコミュニケーションで成立しますし、日本人の場合はお金を持っている人が多いものですからどんどん購入してしまいます。こうして傍からみると「めちゃめちゃ買い物してる!」ということになるのです。買い物だけじゃなくて現地のことについてよく知ろうと、事前に勉強会をしてから行くツアーなども増えてきましたけれど、まだ日本人観光客の評価があらたまるところまではいってないんですね。言葉の壁がなくなるとずいぶん状況は変わると思うのですが。こういう話は詳しくは観光の心理学の本を読むとくわしく紹介されていますよ。

 ところで、そのパリの方とは何語でコミュニケーションしていたんですか?フランス語?英語??


いえ、その人、日本語ペラペラで・・・。

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