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観光学ドットコム、観光学入門第6回、丹治朋子非常勤講師 [登場人物]
川原明日美(かわはら・あすみ)
大阪明浄大学観光学部1回生
西山 浄(にしやま・きよし)
大阪明浄大学観光学部1回生
丹治朋子(たんじ・ともこ)
元大阪明浄大学観光学部専任講師


こんにちは。私、ふと思ったんですけど、観光の施設の中で一番重要なものというか、観光する人が必ず使う施設ってなんなんでしょう。

一番重要というのは難しい質問ですが、使用する回数で言ったらお手洗いとか水道とか、電気などのインフラかもしれませんね。でも利用者が直接的にお金を払う施設の中から考えると外食が一番使用頻度の高い施設でしょうね。移動手段は多くの人が利用するでしょうが、あまりに多種多様だし、宿泊施設はよく取り上げられますが、日帰り観光客も実際たくさんいますので、使わない人も多いですよね。そうして考えると、やっぱり外食施設かと思います。実際、欧米の文献をみていると、観光の教科書の一番最初に外食産業が書かれているものって多いんですよ。

では、今日は外食の話をしてくださいませんか?

いいですよ。
 観光研究者は、よく、観光と直接関係のある外食を抽出して話そうとするんですが、なかなかそうはいきません。例えば心斎橋の吉野家で、常連の会社員がお昼にいつもと同じ丼ものを食べる横で、観光にきている若者が食事をしていたりします。日常的な利用と非日常の理用が絡み合っていて、観光行動に関連する部分だけを抜き出して考えることが難しいんですよね。世界的な観光研究の教科書をみると、旅人の食事だけでなく、外食市場全体を研究対象としています。
 ちなみに外食の市場規模は年間30兆円を超えます。とてつもなく巨大な産業です。その中で多様な研究領域があるのですが、私は環境問題に特に関心を寄せていて、外食企業がどのような取り組みをしなければならないかを10年来研究しています。


その中で先生が注目している取り組みはなんですか。

 外食企業が現在直面している問題の中で、緊急性が高くて取り組みに困っているのが生ゴミの処理の問題です。「食品リサイクル法」とよばれる法律が2001年に施行されて、年間排出量が10tを超える企業は2006年3月までに生ゴミの排出量を2割削減するよう義務付けられました。2006年は目前ですが、まだまだ取り組みがうまく進んでいないのです。リサイクルというと、畑の肥料などにリサイクルする方法がはやりましたが、これは品質を保つのが難しいし、何より、生ゴミは毎日出てくるのに、畑の方は年に数回しか肥料を必要としない。需給バランスをとりにくいんです。せっかくたい肥を作ったのにあまってしまって焼却処分しているところもあるんですよ。

 そこで、私が今一番注目しているリサイクルの方法が、異物が入らないようにしっかり分別した生ゴミを、砕いてから殺菌して乳酸菌発酵させて、豚のえさにするという取り組みです。これは、実際にやっている企業に話しを聞きに行ったのですが、生ゴミを出す企業も養豚業者もリサイクル業者もみんな採算がとれますし、豚も喜んでえさを食べて、肉質のよい豚肉が出来るそうです。単に残飯をそのままえさとして使うよりも日持ちがしますし、品質を安定させることができる上、少し遠くまで運ぶことができます。まだこのリサイクル施設が数少ないのであまり知られていませんが、生ゴミのリサイクルはこの方法が今、一番よいのではないかと思います。
 このほか、メタンガス化の施設が採算取れるようになれば、それもよいんですけどね。


へぇぇぇ。何だか難しいけど、こういう外食の話も観光の研究の一部なんですね。ちょっと意外やったけど、外食産業が観光の研究領域の一部っていうのは納得できるな〜。サービスも重要やからホテルの研究とかと似てる部分が多いし。

さらに詳しく知りたければ、2年次以降に外食産業論という科目がありますから履修してみてください。


外食ってなんか楽しそうな科目ですね〜。今日はありがとうございました。

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