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観光学ドットコム、観光学入門第5回、丹治朋子非常勤講師 [登場人物]
川原明日美(かわはら・あすみ)
大阪明浄大学観光学部1回生
西山 浄(にしやま・きよし)
大阪明浄大学観光学部1回生
丹治朋子(たんじ・ともこ)
元大阪明浄大学観光学部専任講師


あ!先生お久しぶりです〜。夏休み中も来てはるんですね。

久しぶりですね。元気にしていましたか?今日はオープンキャンパスで体験授業があったんですよ。

先生、夏休みはどこか行かれました?僕たち結局どこにも行ってないんです。

そうなの?私は北は盛岡から南は長崎までいろいろ行きましたよ!じゃあ、せっかくなので、この間行ってきた小布施(おぶせ)の話しをしましょうか。

* * *
 小布施町は、長野県の北の端にある人口1万2千人の小さな町です。この町が観光で非常に成功しているというので行ってみました。30年前には観光客がほとんどいなかったのに、現在では、なんと年間120万人も受け入れているというのです。すさまじい伸び方ですよね。そこで今回の訪問では、その成功の秘密を探ってみました。

 ちなみに、小布施町にどんなものがあるか知っていますか?一番有名なのは北斎館という葛飾北斎の美術館です。この美術館の成り立ちを聞いたら思いがけないエピソードが出てきました。昭和50年頃、町は一時過疎化してしまい、人口を増やすために宅地造成をして新しい住民を迎え入れたそうです。ところがそうしたら、今度は元からの住民と新しい住民の間がギクシャクした関係になってしまったので、新旧の住民を融和させるために、文化を中心とした街づくりをしようと、その核として昭和51年にオープンしたのが北斎館だったのです。ほかにも、北斎をこの地に招いたとされる高井鴻山(たかい・こうざん)の記念館など、小布施にゆかりのある人物の文化施設がいくつかあります。

 それから、小布施で有名なのは栗ですよね。小布施の土地は栗づくりに適していて、おいしい栗ができるんです。小布施の方々の賢いのは栗をそのまま売るのではなく、和菓子などに加工して付加価値をつけて販売した点です。レストランの栗おこわも大人気です。

 こうした観光資源・施設、美しい町並みで観光客を集めているのですが、私なりにまとめてみたところ、小布施の観光が成功した秘密にはこういう理由があるかと思います。

1. 行政と住民が一緒に街づくりに参加している (みんな真剣!)
2. 観光のためだけではなく、基本は「住みやすいまちづくり」(自分たちのためでもある)
3. 地域にゆかりのある観光資源の商品化に成功している(北斎、栗など)
4. 大型の「ハコモノ」に頼らず、統一感のある町並みづくり(他の地域には大型施設ばかり作って採算がとれずに困っているところがたくさんありますよね。大型施設を使って囲い込むのではなく、町に統一感を持たせて、歩いて散策してもらえる町並みを作る方が有効です)
5. 交流の文化(もともと商業の町なので、人びとは社交的。私もいろんなところで親切にされました。また、「小布施ッション」のようなイベントを定期的に開いて外部の人と積極的に交流し、リピーターを増やしています)

 今回、小布施町に滞在して、観光まちづくりについていろいろ考えさせられました。


小布施って栗ようかんのイメージしかありませんでしたが、そんなに観光客を集めているんですか。町として観光で成功するには住民も満足する仕掛けにしないといけないというのが共感できますね。

なるほどね〜。先生、今日みたいにいろんな角度から観光の話を聞かせてもらえませんか?

もちろんいいですよ。時間があるときにいらっしゃい。それと、今日話したようなことについては中尾先生が詳しいですから、もっと知りたければ中尾先生の授業を履修するといいですよ。
 しかし、小布施の栗アイス、おいしかったな〜〜〜〜!

うらやましい〜〜〜〜っ!!

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