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観光学ドットコム、観光学入門第4回、丹治朋子非常勤講師 [登場人物]
川原明日美(かわはら・あすみ)
大阪明浄大学観光学部1回生
西山 浄(にしやま・きよし)
大阪明浄大学観光学部1回生
丹治朋子(たんじ・ともこ)
元大阪明浄大学観光学部専任講師


7月末の夕方、研究室にて

先生こんにちは。今日はちょっと見ていただきたいものがあるんです。

あら、今日は一人なのね。え〜と、それはレジュメですか?

きよし君も誘ったんですけど、今日はバイトだって言ってました。で、これはこの間の基礎ゼミで発表したものなんです。せっかくまとめたんで見てもらおうかと思って。

どれどれ、、、。

2004年7月2日
「観光とバリアフリー」
川原明日美
1.バリアフリー(barrier-free)とは
 「障壁のない様子」
障害を持つ方の不便さを取り除いた状態の製品、施設、サービス

2.観光におけるバリアフリーの重要性
(1)障害を持つ方の数
  351万6千人(2001年、厚生労働省調べ)
(2)高齢者の増加
  65歳以上の人口に占める割合 
1950 1960 1970 1980 1990 2000 2010 2020 2030
4.9 5.7 7.1 9.1 12.0 17.3 22.5 27.8 29.6
何らかのハンディキャップを持つ旅行者の増加、対応が必要

3.取り組みの事例 〜京王プラザホテル(東京・新宿)〜 
1988年からユニバーサルルームを設置
 *入り口幅850mm
 *ドアノブからバーハンドルへ
 *ノックセンサー(聴覚障害者向け)
 *低位置ハンガーラック
 *横幅の短い引き出し
 *トーキングサイン(赤外線発信機をつけた音声情報案内システム、視覚障害者向け)
 *バスルームをスライドドアに
 *段差を解消
 *トイレの手すり、背もたれ
など多数の工夫

最近はバリアフリーというよりもユニバーサルデザインということが増えているようですが、いいところに目をつけましたね。1回生でこのくらいのレジュメが作れればなかなかですよ。ところで何でこのテーマにしたんですか。

私の家は祖母も同居しているんですけど、最近足が弱ってきたせいか、外出が面倒なんて言い出してて、でも祖母は旅行が大好きなんですよ。それで、観光ではどういう取り組みをしているのかなと思ったんです。これは今後も更に調べるつもりです。
調べ始めてみたら、高齢化がすごい勢いで進んでいることが分かりました。

そう。私たちより元気なお年寄りもいますけど、そうでない方もたくさんいるんですよね。昔は簡単に届いた高いところに手が届かなくなるとか、ほんとにちょっとした段差で転んでしまうとか、耳が聞こえにくくなるとか・・・。

うちの祖母がまさにそう嘆いてました!

事例で取り上げている京王プラザホテルのユニバーサルルームはちょうど一昨年、見せてもらったことがあるんですよ。バリアフリーとかユニバーサルというと、とかく車椅子対応に偏りがちですが、このホテルは聴覚障害も視覚障害も考えていますよね。私が感心したのは、いろいろ取り外しができたり、隠すことができたりして、誰でも違和感なく利用できそうなところでした。今回調べてみて、川原さんはどんなことを考えましたか?

え〜〜と、これから高齢化も進むし、障害を持つ旅行者も、もっと増えると思うので、そういう人たちも快適に過ごせるような、施設とか設備を用意しなくちゃいけないと思います。でも施設を用意するのはお金がかかるから、それをカバーするためにもサービスにも力を入れる必要があるかもしれません。

そうですね。施設だけでなく、サービスも。

あ。あと、やっぱり単なるバリアフリーじゃなくて、誰でも心地よく使えるユニバーサルデザインの考え方が大事ですね。

いいところに気づきましたね。そうです。更に言うならば、サービスの面ですが、単に手話を覚えるとか、車椅子の扱い方を覚えるとか、そういう技能を身につけるだけではなくて、その前段として、世の中にはどういう障害があって、それぞれどんな不便さを感じていて、どんなサポートを必要としているかを知ることの方が重要です。同じ障害でも、人によって、あるいは時と場合によってやってほしいことは違うんですよ。そういう気持ちを汲むことが重要ですね。普段生活している時にいろいろ考えてみるといいですよ。

そうですね。ありがとうございます。

それから、レジュメでデータを紹介する時は必ず出典を書かないとだめですよ。ほら、こことここ。

あっ!同じことを基礎ゼミの先生にも言われました、、、。

また自分で作ったレジュメを持ってきてもらえれば、いつでもコメントしますよ。
レジュメ中ほどの「65歳以上の人口に占める割合」は、2000年までは総務省「国勢調査」、以後は国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口」より、京王プラザホテルについては、同ホテルウェブサイトの情報を引用しています。
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