トップページへ戻る

第6回 2004.1.10
マーケティング部門のホテリエたち
 前回は、「シェフ」、「パティシエ」、「ブランジェ」などの「調理部門」におけるフランス料理の料理人の職種を紹介した。
 今回は、ホテルとお客様との間に“売れる仕組みをつくる”「マーケティング部門」に視点を当てて、そこで活躍するマーケティング担当者の職種や仕事内容について触れていく。

セールス
 セールスは、宿泊、レストラン、宴会などの各部門において提供される製品の販売支援を行うマーケティング担当者である。数多くのお客様に、快適にホテルを利用してもらうために、お客様とサービス部門の“橋渡し”をするという役割を担う。
 近年、ホテル間競争が激化する中、セールスは、これまで自社ホテルを利用してきたお客様を維持すると同時に、まだ、自社ホテルを利用していない潜在的なお客様に対して、自社ホテルの良さを伝え、ホテルの利用を促進する。加えて、宴会やグループ客の宿泊などにおいては、お客様が来館された際、お客様の希望通りのサービスがサービス部門から提供されるように、事前にお客様と打ち合わせを行い、その内容を的確にサービス部門に引き継ぐという重要な作業を行う。
 セールスは、お客様からはもちろんのこと、サービス部門の担当者から信頼を獲得するために、ホテルに関する専門的知識、ならびにセールスに関する専門的技術に磨きをかけなければならないのである。

企画
 企画は、宿泊、レストラン、宴会などの各部門において提供される製品の開発支援、ならびにホテル全体のイベント企画や広告業務、印刷物作成業務などを遂行するマーケティング担当者である。社会のニーズに適応した製品を構成し、それらをお客様に対して効率的、効果的に伝達するという役割を担う。
 企画の仕事は、単に“おもしろいアイデアを考える”ことではない。お客様が求めるサービスを調査し、自社ホテルが有する経営資源や自社ホテルの戦略の方向性、あるいは競合ホテルの戦略の方向性などを考慮しながら、新しい製品の開発支援やイベント企画を実施すると共に、綿密に計画された広告や印刷物を通じて、お客様にそれらの製品をアピールするという創造的な作業を行うのである。
 最初は“イメージ”だけであった製品の卵が、実際に製品として“カタチ”になり、社会に浸透していく。企画という仕事の醍醐味がそこにある。

広報
 広報は、ホテルと社会、あるいは、ホテルとマスメディアとの良好な関係を構築するマーケティング担当者である。自社ホテルに関する様々な情報を発信して、お客様、延いては、社会に対して、ホテルを理解してもらうという役割を担う。
 自社ホテルが実施するフェアやイベントなどの営業に関する情報、あるいは、環境保全への取り組みといった社会貢献に関する情報などをプレスリリースや記者会見を通じてマスメディアなどに公表し、社会からホテルの活動に対する好意的な評価を獲得することが広報の仕事である。また、事故やトラブルが発生した際に、社会やマスメディアとの窓口となって、説明責任を果たしていくという重要な役割も広報が担う。
 広報には、どのような場面においても、冷静さを失わず、社会に対して、そして自社ホテルに対して、真摯に向き合うことができる強さが求められるのである。

次回2/10は「管理部門のホテリエたち」をお送りいたします。
ページTOPへ

Copyright(C)2003-2006 SECTION OF PLANNING AND PUBLIC RELATIONS, OSAKA UNIVERSITY OF TOURISM. ALL RIGHTS RESERVED.